だらだら若ロイ考

若ロイ考察というほどのものでもないですが、ちょこっと愚痴というか(笑)、備忘的な。

今回のHARUコミ新刊は若ロイ仔リザ本なのですが、難産だった理由は若ロイにありました。
ここのところ、准将(と書いて「大人の男」と読む)に夢中で、若ロイ(最後に書いたのが、多分2010年の5月)をあんまり書いてなかったので、うっかり失念していた事実がありまして。
■連載後半に明かされた『マダム・クリスマスがロイの養母』
■キャラクターガイドに書かれていた『度重なる領土拡大戦争の最中に幼少期を過ごしたマスタング』、『幼い頃に両親を亡くしたマスタング
今回、この設定が私的にかなりネックだったんです。

基本的に若ロイ仔リザは「包容力のおおらかマスタング」「閉じた世界に生きる仔リザ」をベースに書いてきたんですが、この「包容力のおおらかマスタング」の根底には「恵まれた家庭に育った良いとこの坊ちゃん」というイメージがあったんですよ。
愛されてきたからおおらか、恵まれてきたから青臭い、自分が受け入れられているからこそ閉じこもるリザを引っ張り出し受け止める余裕、私的設定のここんとこが全部覆されてしまったわけです。
リザにはあんな人でも、父親がいた。でも、ロイは叔母とはいえ、全くの他人の中で生きてきた。
下手したらリザより悲惨な幼少期を過ごしたかもしれないあの男が、なんであれほど青臭くいられるのか。あの包容力(私的妄想)の出所は何なのか。そこを考えとかないと、若ロイ像がぶれぶれになってしまう。どないしましょう、と若ロイに振り回される一月でした。

結局のところ、二人の共通項の多さに改めて気付いた次第です。親がいないこととか、家の中に他人がいる環境(リザは父の弟子、ロイは養母、ひょっとしたら養母の店の女たちも)とか、そこ掘り下げるのが最終的に新刊の目的になってしまいました。
連載終わって二年も経つのに、今更こんなこと考えるのも間抜けでしょうが、新たな発見って感じで最終的には楽しかったです。おっさん好きだけど、偶には若者に目を向けるのも良いかもしれないと思いました。

自分的にはそこそこ結論が出たので、またオンでも若ロイ仔リザ書きたいです。100万回転リクもあることですし。
いや、その前に入稿まだなんですけど。(笑)もうちょっと、頑張ります。