00.後書きに変えて

 このBlog開設時より細々書き続けて参りました『ロイアイスキーに20のお題』(配布元は閉鎖されました)が、漸くこの度「17.国家錬金術師」の完結をもって完成致しました。
記念にちょっと各話簡易解説(書いた順)と阿呆な徒然など。お暇がありましたなら、お付き合い下さい。
 
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まずは「ロイアイスキーに20のお題」
 このお題はあまりにロイアイ的なので、ステレオタイプに陥る危険性が大きかったので、天の邪鬼な私はあえてそれに逆らう決意をしました。無能なら有能、花一輪ならプレゼントの花ではなく奪われる花、そんな感じです。
 
「06.上官命令」
 なんかもう、初っ端からCP要素薄めと言うかチーム・マスタングと言うか、上司部下以上ですらないわロイは出てこないわ。(笑)これでも本人至って真面目にアイロイSSを書いたつもりでした。今書いていたなら「01.優しい人」とあわせて1つの話に纏めているかも。
 
「11.傷痕」
 記念すべき初書きロイアイです。が、流石に1作目からエロは良くないとアップは自重。背中・刺青・男と女と来れば、一度は通るネタかな。殺伐系の原点っぽいですが、傷を舐め合う二人というのは、これ以降書いていない気がします。
 
「01.優しい人」
 優しいに色々な意味を込めました。死者を悼む優しさ、憎まれ役を引き受ける優しさ、部下(?)を思いやる優しさ。鋼に出てくる人は、そんな優しさをもった人が多いように思います。「莫迦者、何を悪い軍人の振りをしている?ホークアイ中尉」の科白をロイに言わせたくて頑張った覚えが。
 
「04.ミステリー」
 まぁ、莫迦話です。個人的な思い込みかもしれませんが、割とロイアイのエロは精神的SM色の強いものが多いように思っていたので、バカ可愛いのを目指しました。が、結局。。。(笑)
 
「05.硝煙」
 戦争というのは殺し殺される残酷さだけでなく、こういう無駄な死もあるのだと言う事です。リザさんが自分の背中を託したロイの背中に生の希望を見る、ちょっとした救いの物語にしたかったのですが、なかなか上手くいきませんね。
 
「15.大佐のご趣味」
 実験くん。科白だけで如何に人物を書き分け、状況を想像してもらう事が出来るかという無謀な挑戦でしたが、意外に好評で嬉しかったSS。“大佐のご趣味”と言えばミニスカ・太腿ネタが定番なので、それから離れたかったというのもあり。
 
「16.レーゾンデートル
 ストイックロイアイの始まり。二人で並んで無言で銃を撃つシーンが書きたくて作りました。言葉がなくても顔を見なくても、傍にいるだけでその存在に救われる人がいる幸せ。哀しみや痛みを和らげる事は出来ても、癒すのは本人の力でしかない事をわきまえているリザさんが好きです。個人的にはハボブレのやり取り、リザさんと教官のやり取りも気に入っています。
 
「02.集中豪雨」
 初長編。これが書きたくて、このBlogを始めた様なものです。言いたい事は当時の後書きにほぼ書いているので、ここでは割愛。とにかく『脱ぐ→身体の繋がり→絆』のルートから抜け出すのに、非常に苦労したSS。私的思い入れの強い作品ベスト3に入ります。
ここで、20のお題だけで終われない事を痛感。諦めてOverシリーズを始めた記念すべきSSでもあります。(笑)
 
「13.花一輪」
 言葉を尽くしても、通じないときは通じない。そう言う哀しさも、今の二人の絆があるからこそ書けるロイアイかと思います。リザ父が彼女に残した負の遺産はあまりにも大き過ぎてちょっと私は抵抗がありますので、その辺も含めて暗い話です。最初は「抱いて」のタイトルで書いていたのですが、直接的過ぎて変更。この場合の花はリザ本人、有り体に言えば処女喪失の物語です。(有り体に言うな、と)
 
「20.この身朽ちるまで」
 殺伐系タイトルなので、逆にほのぼの系で。これもストイックシリーズに入れてもおかしくないかな。若ロイ仔リザが現在の二人に繋がっていると言う一つの形です。
 
「03.無能」
 天の邪鬼炸裂(笑)。無能というタイトルで有能な大佐を書く無謀。こういうリザさんにしてやられているように見えて、実は一枚上手なロイが大好物です。大人の男の包容力をロイに夢みても良いでしょうか?しかし、実際の所、ニーナ事件はリザさんの過去を思えば本当に酷な話だと思うので、ロイにはそう言う時にはきちんとリザさんを支えていて欲しいと思う次第です。
 終わり方がちょっと収まりが悪く感じているので、そこだけが不満。
 
「07.冷笑」
 後書きの最後の2行が全てです。
 
「12.大人の純情」
 かなり設定を悩んだ、私には難しかったお題です。ツンデレリザさんや、ツンデレリザさんに振り回されるロイというオーソドックスでありながら、なんかこう甘くないものを表現したかった模様。最期のときは彼女の元へ、ささやかでありながら最大の願いは、結局この頃から一つのテーマだったのかもしれません。
 
「10.こりごり」
 原作のサイドストーリー的なものを目指した自分でも好きなSS。アルとリザの話はまた書いてみたいネタで、ネタ帳にもストックがあります。エドよりも大人なアルの鋭い子供の視点というのは、非常に面白いと思うのですよ。ドッグタグは好きな小物の一つです。10巻はやっぱり良いです。
 
「08.足枷」
 足枷と言えば負のイメージが強いので、そうじゃないものを書きたかったSS。大事な人との約束、交わした決意、そう言ったものも一種の足枷として人を縛るのではないかなと。もう、何がと言ってヒューズの性格付けに非常に苦しみました。最初の1話だけで終わるつもりだったのですが、私の中のヒューズが、“あの二人の事なら俺に狂言回しをさせれば間違いないぜ”と騒いだとか騒がないとか。
 あと、ヒューズとリザさんが仲良しな設定の二次創作って前から違和感があって、ちょっと反抗しました。だって、5歳くらい年上の自分の彼氏の親友って、どうやって接したら良いか分かんなくないですか?私なら愛想笑いして逃げます。(笑)
 
「14.発熱」
 これは、多分私の書いたエロの中で最エロSSと自負しています。(笑)おまけ付けなきゃ良かったと思うくらい。発熱と言えば風邪ネタが多いので、その回避でエロネタというのもどうかと自分でも思いますが気に入ってます。
 
「19.策士」
 珍しく素直に恋人設定。こういうのは読んで頂いたままなので、あまり書く事がありません。
 
「09.主導権」
 例えR18でもおまけシリーズのただの性描写くらいなら大人の階段,、、と表に置いておいても抵抗はないのですが(おい)、殺伐エロは説明しなきゃ分かってもらえない一歩間違えればDVに見える危険性があるので、ここいらで裏を作る事を考えました。
 このシリーズは例えそう言うシーンがなくても表には置かない意向です。
 
「18.抱いて」
 このために裏を作りましたよ。本当は哀しい話なんですが(私の中では)、表現がえげつないという自覚くらいは流石にありますので。
 
「17.国家錬金術師
語り出すと止まらないので、何も言えません。(苦笑)今の私の全てです。
 
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 ついでなので、鋼とのなれ初めやなんかを以下に。
 
 あれは、忘れても直ぐ検索出来る2004年1月17日のことでした。仕事から帰ってきた私に向かい、一冊の漫画を差し出した夫が言いました。『夕方面白いアニメやってたから、漫画買ってみたよ〜』、それが私とハガレンの出会いでした。
 2004年1月17日が何の日か、アニメ派の皆様はお分かりでしょう。そう!アニメ第15話『イシュヴァール虐殺』の放送日です。あの「雨の日は無能なんですから!」に心を打たれた夫の、すなわちロイアイのおかげで私はハガレンと出逢いました。(笑)
 
 で、まぁ、オタク心を忘れた一般人(当時)の私は、普通に面白い漫画を楽しむ感覚でハガレンを読み続けます。面白いな〜、中尉とイズミさん好きだな〜程度。勿論ブックインフィギュアBLUEなんか買いません。
 
 そして運命の10巻発売日、ロイvsラスト戦を読んだ私は真顔で夫に聞きました。
 青井 「ねぇ、旦那さん」
 旦那 「何?」
 青井 「リザさんって、大佐の事好きだったの?」
 旦那 「……奥さん、今まで知らなかったの?」
 青井 「うん、今知った」
 実話です。(爆笑)我ながらスゴいと思います、色んな意味で。どんなフシアナだ、私の目。
 
 で、この辺から、何かが気になり出して、ン年ぶりに二次創作サイト巡りをはじめます。ロイアイか〜、ロイアイ。ん〜。
 そして2度目の運命の日、2006年春、某サイト様のネタバレでイシュヴァール戦が本誌に掲載された事を知ります。生まれて初めて鈍器、ではなくガンガン本誌を購入。何かが弾けました。(笑)そうなったら、あとは昔取った杵柄。気づくとSS3本を一気書き。PCに収納しておくも、ウズウズが収まらず7月にBlog開設、現在に至ります。
 
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 アニメの方は一昨年レンタルで一気に全部(映画まで)見ました。
 第一印象は、ヒューズの衣装趣味悪っ!とアルの声可愛すぎる♪でした。(笑)
 先の見えない原作の終末をパラレルにもって来た発想は、素直にスゴいと思います。そしてロイアイのラブさ加減にも。アレならニブい私でもちゃんと気づくヨ!(笑)
 ただ、アニハガは人が死にすぎる。そして、登場人物が弱すぎる(特に女性)のがどうも苦手です。原作ではプライドをもって死んでいったラストの惑い、「主婦だ!」と言い切るはずのイズミ先生のあの精神的脆弱、あまりにウザイ存在のウィンリィはショックでした。ただ、映画版のウィンリィの科白「もう、待たせてくれないんだね」には救われましたね。
 アニメはアニメでありかと思いますが、あれだけなら私は二次創作を復活させなかったと思います。
 
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 始めにこのBlogを開いた時には『気が向いた方に見てもらえる倉庫』という感覚でおりましたので、非常にコミュニケーション手段に乏しく、人に優しくないBlogでした。それでもコメントをいただいたり、大ポカをやらかした時にはお報せして下さる優しい方がいらしたり、本当に有り難い事と痛感し、コミュニケーションの嬉しさをいただいております。
 お付き合い下さっている皆様、本当にありがとうございます。
 
 今年はオンリーが2回もありますので、オフラインにもちょっと揺れているのですがいかがなものでしょうね。
 
 20のお題、バカ話に何かございましたなら、

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